“あなたを愛しています”
何度もファッションショーをして、はっと我に返った。
私……何しているんだろう。
司君に会うために、着飾る必要なんてないのに。
これじゃあ本当に……好きみたいだよ。
好き?
……ありえない!!
首をぶんぶん振って、やっつけ仕事のように携帯のボタンを押した。
着信音が鳴り、鼓動が一気に速くなる。
携帯を持つ手が震えた。
そして……
「花奈ちゃん?」
その声を聞いて、顔がにやけていた。
あり得ないと思いながらも、身体中が熱を持っていた。