“あなたを愛しています”
司君はうんうんと話を真剣に聞いてくれて、その姿勢に安心する。
きっと、いい店を教えてくれるだろう。
私は確信に至ったが……
「うーん……その人贅沢だねぇ」
意外な言葉に落胆してしまった。
だけど、司君の台詞はもっともだ。
その言葉を、吉川さんも由希さんも吐いていた。
だから、きっと私の考えが甘いのだ。
でも……
「予算不足なのに、私を気に入ったという理由で式を挙げてくれるから……」
だからなおさら後悔させたくないと思ってしまうのだ。