“あなたを愛しています”
「明日ぁ?結構急だねぇ」
電話に出た司君は、楽しそうに笑っていた。
そんな司君にごめんと謝る。
佐藤さんの件で、司君には多大な迷惑をかけた。
それはもう、罪滅ぼしとかいう次元ではないほどに。
非常識なのは司君ではなく、私だと気付く。
それなのに司君は、
「いいよぉ。予定調整するね」
なんて優しい言葉をかけてくれた。
そんな司君の言葉を聞きながら、これ以上司君に迷惑をかけるならば、佐藤さんと対立しようと心に決めた。
胸はズキズキ痛むが……
司君の声を聞くと、自然に顔がにやけてしまう。
身体が甘く痺れる。
私はどんどん、司君にのめり込んでいる。