“あなたを愛しています”




深呼吸して、私は続ける。




「みんなが司君のこと、すごいって言う。

天才って言う。

私は司君のこと知らなかったけど……この前の司君の装花を見て、目が離せなかったよ。

ただの花なのに……

なんであんなに感動したんだろう」



「花奈ちゃん……」





あーもう……言葉って難しい。

もっと伝えたいことはたくさんあるのに……

どうしてこうも平凡なことしか言えないんだろう。

それでも、必死に司君に思いを伝えた。




「司君にしか出来ないことだと思う。

私は……才能がある司君が羨ましいよ」

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