“あなたを愛しています”




「どーしよー……

これ、高かったのに。

ありえへん……

ほんまにありえへん……!!」




どうやらショックは相当のものだったらしく、関西弁になっていることすら気付いていない様子。

その関西弁がまたツボで、黙って喋らせておこうと思う反面、司君が心配になる。





「これ、いくら?」



恐る恐る聞くと、



「わっ……分からへん。

忘れてもうた」



青ざめたまま震える声で言う。


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