ほんもの。
リビングへ行く安藤の背中を追いかける。
「紅茶飲む?」
「いいよ、何言ってんの。寝ててよ」
どうやら安藤は部屋に来た人間にはおもてなしを施さないといけないと細胞に刻まれているらしい。
安藤を寝室に押し込み、はっと気づく。
「私、お粥買ってくるね。コンビニになら売ってるよね?」
「いや、米なら家にある」
「米……?」
安藤に毛布をかける。米って、米からお粥って作るの?
目をパチクリさせる私に、安藤が苦笑する。
「いや、何でも。遅いし危ないからコンビニ行かなくて良い、ここいて」
何を言いたいのか良く分かりますよ、その顔。