ほんもの。

やっときゅうりを切り終えた。それを大皿のトマトの隣に盛られた。既に大葉やみょうがの薬味が並んでいる。

「会ってみて、どうしてか分かりましたか?」

鍋を水につける紺野さんに尋ねる。

「やっぱり分かんなかった」

けろっと笑って肩を竦める。私はそれに拍子抜けする。

「弟といろいろ話してみたけど。安藤さん見て、格好良いからかなって思ったけど流石にそれは違うだろうし。まあ、解答があってたまるかって感じだよね」

「でも、紺野さんはその答えを探してたんじゃないんですか?」

既に茹でられて冷ましてあったトウモロコシを私は持った。

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