白馬に乗った上司様!?
ふむふむと頷いて納得している緑ちゃんを残して棚に向かう私に背後から楽しげな声がかかる。

「私、応援しますからね」

「え?」

突然の宣言に驚いて振り向いたら、緑ちゃんは嬉しそうに笑っている。

「応援します。千草先輩と菊里課長がうまくいくように」

「そんな、いいよ。憧れてるだけだし、私なんかが好意持ってるって分かったら課長にも迷惑だし」

「まーた、そんな事言う。好意持たれて迷惑な人なんていないし、それ以前に先輩は素敵な人なんですから。自分を卑下しないで頑張って下さい」

「‥‥‥ありがと」

手放しで褒められて、なんだか恥ずかしくなった私はそそくさとファイルを片付ける事に専念する。ホント、なんで緑ちゃんは私の評価が無駄に高いんだろう。心の中で考えた疑問が聞こえたわけじゃないだろけど、後ろで緑ちゃんの声が続く。

「私、千草先輩の事好きなんです。勿論、先輩として尊敬もしてるし、人としても好きです。だから幸せになって欲しいんです」
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