白馬に乗った上司様!?
観念してボソリと告げた途端、緑ちゃんの返事が止まる。それが私と課長が不釣合いな事を肯定してるように感じて、一気に恥ずかしくなった私は言い訳をまくし立てた。

「あっ、あのっ!勿論、私なんかが憧れたってなんの発展もないことは分かってるんだよ?でも、ほらさ、なんていうか、課長って理想的じゃない?優しくて仕事出来て、更にカッコよくて、さ。女子の憧れを三次元にしたらきっと課長みたいなんだろうなーって。だからね、全然本気じゃないっていうか、」

なのに、言われた緑ちゃんはキョトン顔だ。

「え、別にそんな否定しなくてもいいんじゃないですか?」

「いや、でも緑ちゃんも一瞬止まったでしょ?」

「ああ、それは意外だったからですよ。私、昨日のイケメン弁護士さんが彼氏だって本気で思ってましたから」

「ええっ!?それはないよー。ありえない」

「でもとても親しげにお話ししてましたから。じゃああれは恋愛感情の介さない友人の会話、だったんですね」

「そうだね。って事でファイル片付けるねー」

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