銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
「王太子妃っていうのはどうでもいいんだけど……」

ジェイと結婚出来るのが嬉しいのだ。

身分なんてどうでもいい。

ボソッと呟けば、クレアはじっとりと私を見る。

「何を言ってるんですか。セシル様より王太子妃に相応しい方なんていませんよ。それに天国にいる旦那様と奥様もきっとお喜びになります」

「……そうね。お父様とお母様がいたら、喜んでくれたと思うわ。それで、花嫁道具や衣装はどうするかって大騒ぎしてるかも」

そんな想像をしてフッと笑う。

昨日の舞踏会で、陛下にご挨拶した時、両親の遺骨のことを知った。

陛下とジェイの計らいで王室の墓地に埋葬されていると聞き、ホッとしたのだ。

それで、ようやく両親の死を受け入れられたような気がする。

「花嫁道具や衣装については問題ありません。ギリアン様と準備を進めていきますから」

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