銀髪の王太子は訳あり令嬢に愛を乞う ー 今宵、お前を必ず奪い返す
大きな波がサーロンをザブンと飲み込む。

自分もそうなっていたかもしれないと思うと、嫌な汗がスーッと流れた。

怖くてジェイの身体に腕を回して抱き付けば、彼も私をギュッと抱きしめてきた。

「セシルが無事でよかった」

「ジェイ……」

彼の綺麗な青い目を見て、彼の温もりを肌で感じて助かったんだと実感した。





その後、ジェイが風のような素早い動きで兵を何十人も倒し、私達は入り口のところでゴードン達と合流。

無事に塔を出ると、ドカン!ドカン!という爆発音がいくつも聞こえた。

ビックリして耳を塞ぎながら後ろを振り返れば、塔は崩れ、真っ赤な炎に包まれている。

「どうして塔が崩れたの?」

驚いて横にいるジェイに聞けば、彼は黒い笑みを浮かべた。
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