オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
「浩太郎さん?」

「本当は行きたくない」

「え?」

「折角遙との時間が作れるかと思ったのに……あんなことやこんなこともしたいのに」

どうしてもエロいことにしか思えない。

だけどやはり2週間は長い。

「私も本当は寂しいです。でも待ってます」

すると浩太郎さんが急に立ち上がった。

そして私の目の前に座ると鍵を差し出した。

「この鍵、遙が持っててくれ」

「え?」

「俺が帰ってくる時、この部屋で待っててほしい」

私は手渡された鍵を受け取った。

「じゃあ、日本食を作って待ってます」

「ああ、その時は……色々と覚悟しとけよ。今日はこれで勘弁してやるよ」

そう言うと浩太郎さんは私を抱きしめそしてキスをした。

いつもに増して濃厚でとろけるようなキス。

だけどこんなキスされたら浩太郎さんロスになっちゃう。

「なんて顔してんだよ」

私はどんな顔をしているのだろう。

泣きそうな顔をしてるのかな?

「早く帰ってきてね」

「ああ」

そして再びキスをした。

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