オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
「は?それは愚問だろ?だったら昨日のお前からのビンタの意味は何だったって事になるぞ?」

「あっ!」

そうだった。昨日副社長は女性にビンタされ、それを見た私は世の中の男は~~って言いながらビンタしたんだっけ。

すると副社長は呆れ顔で溜息をこぼす。

「……昨日の女は一度デートしただけで恋人だったわけじゃない」

そう言いながらじっと私を見る。

「な、何ですか?」

「どうしてあんな事になったか気にならない?」

「え?」

だんだんと話が逸れていくと感じ、副社長の言葉をスルーするかのように次の質問へと移る。

「すみません。では次の質問へ移らせて頂きます。恋人にするなら年上、年下どちらがいいですか?」

あ~~自分で聞いといてなんだけど質問が女子中高生と一緒じゃないか。

それでもしかたないか。社内一のイケメン副社長の全てが知りたい女子社員達にはこのての質問は重要なのだろうから……

「あまり考えた事はないな~。年齢で人を好きになるわけではないしな」

「ステキですね」

とりあえず社交辞令的に言葉を返す。

「思ってもいない事をいわなくていいぞ~~。次の質問は?」

「デート行くならどこがいいですか?」

もう!何でこんな質問ばかりなのよ。自分が考えたわけではないがもう、だんだん恥ずかしくなってくる。

「ちなみにアンタの初デートはどこだった?」

「わ、私ですか?」



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