高校生の私と猫。

空気

「え?」


その途端、

カクン



右手がカーペットにつき、

私の身体が右に傾いた。


「あ…れ?」

『うん。はなちゃんさっきから、右手を浮かして動かしてたよ。
猫 を 撫 で て る み た い に 』


「え?あ、嘘…」
『なにそれー??』
『えーーウケるwどーゆーこと?w』



私に注目が集まるが、私も訳がわからなかった。


「え…っと、その、右手のあたりが冷たくて…」

『えーすきま風かなぁ?』
『でも、冷たくないよ?』

私の右側に座る子が、左手をパタパタと動かした。

「うん…今は冷たくないんだけど。さっきまでは冷たくて。不思議だなぁと思ってただけで…」

撫でてるつもりなんて、なかった。



無意識に、右手を動かしていた

猫 を 撫 で て い る よ う に …
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