初恋の人
8年前。
私がまだ独身だった頃、真木病院で看護婦をしていましたが、周りの女の子が仕事終わりに遊びに行く中、私は少しでも早く仕事を覚えたくて、仕事が終わった後も残って、一人勉強するのが日課でした。
この病院の奥にある書庫には、たくさんの医学書が置いてありましたから。
ある日の事。
一人で書庫に残り、本を読みあさっていると、誰か人が入ってきました。
「あれ?市原?」
それが、後に私の夫となる、真木倫太郎でした。
「どうした?こんなところで。また親父が、何か変な本を持ってこいとか言ったのか?」
私はクスッと笑いながら、首を横に振りました。
「いいえ。実は私、時間がある時は、ここで勉強してるんです。」
「一人で?」
「はい。」
倫太郎さんは、それはそれは、珍しいものを見るような目をしていました。
「変…ですよね。他の女の子はみんな、遊んでるっていうのに。」
周りからもそう言われている事も、実は知っていました。
私がまだ独身だった頃、真木病院で看護婦をしていましたが、周りの女の子が仕事終わりに遊びに行く中、私は少しでも早く仕事を覚えたくて、仕事が終わった後も残って、一人勉強するのが日課でした。
この病院の奥にある書庫には、たくさんの医学書が置いてありましたから。
ある日の事。
一人で書庫に残り、本を読みあさっていると、誰か人が入ってきました。
「あれ?市原?」
それが、後に私の夫となる、真木倫太郎でした。
「どうした?こんなところで。また親父が、何か変な本を持ってこいとか言ったのか?」
私はクスッと笑いながら、首を横に振りました。
「いいえ。実は私、時間がある時は、ここで勉強してるんです。」
「一人で?」
「はい。」
倫太郎さんは、それはそれは、珍しいものを見るような目をしていました。
「変…ですよね。他の女の子はみんな、遊んでるっていうのに。」
周りからもそう言われている事も、実は知っていました。