混 迷

···嘘っ


大学三年生の冬
私と華は、クリスマスプレゼントを
買いに出掛けた。

一昨年も昨年も羚と一緒に
プレゼントを見に出掛けたが
今年は、羚が用事があると
言うので・・・

たまには、華と一緒に
プレゼントを選びに行こうと。
『いつも羚に咲空をとられているから』
と、華は笑いながら言っていた。

華は、
「羚も咲空のプレゼント
選んでいるんだろうね。
いいな、私も詠斗から
もらいたいなぁ。」
「うふふっ、羚が買いに行ってるか
しらないけど。
相変わらず、華は詠斗だね。
こんなに美人でモテモテなのに。」
「詠斗以外に もててもね。」
と、華が話しているとき

私は、良く知っている顔をみつけた
『羚?』
私の異変に気づいて
華が、
「聞いてる?咲空?
えっ、さら?」
と、私が見ている方を見た。

羚は、可愛い女の子と腕を組んで
歩いていた。
その二人は、ためらわずに
ジュエリーショップに
入っていった。

羚は、すごい優しい顔をして
女の子の耳にピアスを当てたり
ネックレスを当てたりしていた

『えっ、妹?
聞いたこと・・ない、知りあい?
そういえば、私、羚の家族構成とか
知らないな』
と、思っていると華が
「妹とか従妹だよ。
咲空をあんなに溺愛している羚が
浮気とか二股とか
考えられないよ。」
「・・う‥‥ん・・
と、言っていると
< 5 / 88 >

この作品をシェア

pagetop