芸能人の彼と普通の女子高生。
「そっか....」
そうだったんだ。
何故だか、悲しいような、淋しいような気持ちになった。
まるで、私一人だけが取り残されたような。
奏大さんが急に遠くへ行ってしまったような。
奏大さんはタクシードライバーなんかじゃなかった。
言いづらいお仕事とかそういうんじゃない。
私には想像できなかった。
今思えば、ちょっと考えれば辿り着けそうな気もしたけど。
奏大さんの仕事は。
奏大さんは本当は、
「芸能人だったんだ......」
本当は手の届かないような人。
そうだったんだ。
本当は簡単に連絡とか取り合うこと自体ありえない。