次期社長の溺愛が凄すぎます!
これはどういうこと?
「朝コンビニおにぎりで済ますって言うから血圧の薬持たせたんだけど、飲み忘れたらしくてねぇ。工場で酒盛りのついでに、夕方の薬と一緒に飲んだらしいのね」
笑いながら話す母さんにポカンとして、それからバツが悪そうな父さんをじっと見つめる。
「血圧が一気に下がっちゃったらしくって、貧血ぽくなってこの有り様よ~。馬鹿よね~」
カラカラと言う母さんに、布団に潜り込んでいく父さん。
つまり、薬の過剰摂取。とりあえず命に別状なし。
「ば……っむぐむが!」
馬鹿じゃないの!と、叫ぼうとしたところで、背後から口を塞がれた。
顔だけ振り向いて見上げると、藤宮さんが私を羽交い締めにしながら、口を押さえている。
「まぁ、麻衣子。ここは病院だから、大声はやめような?」
苦笑する彼に、言いたいことがあるんだ、とめいいっぱい目で訴えた。
「うん。君はけっこう好戦的だし、たくさん言いたいこともあるだろうが、とにかく叫ぶのは無しだ」
オーケー。大きな声は出さないよ。それならいいでしょう?
小首をかしげて見せると、藤宮さんはふっと笑って手を離してくれる。
そして父さんを振り向いて息を吸い込んだ時、先に和志が口を開いた。
「姉ちゃん。その人は誰。どうして当然のように姉ちゃんを抱きしめてんの?」
口から手を離してはくれたけど、藤宮さんに羽交い締めにされたままの私。
そっと室内を見回すと、美夜ちゃんのワクワクした様子と、胡乱な顔をしている和志。
ちらっと横目に見えるのは母さんのニコニコ笑顔。
父さんは布団を引きかぶりながら、そっと様子を伺っている。
えーと。これは、私の弁解の方が先なのだろうか。
何て説明すればいいんだろう。
誰か教えてほしい。切実に。
「朝コンビニおにぎりで済ますって言うから血圧の薬持たせたんだけど、飲み忘れたらしくてねぇ。工場で酒盛りのついでに、夕方の薬と一緒に飲んだらしいのね」
笑いながら話す母さんにポカンとして、それからバツが悪そうな父さんをじっと見つめる。
「血圧が一気に下がっちゃったらしくって、貧血ぽくなってこの有り様よ~。馬鹿よね~」
カラカラと言う母さんに、布団に潜り込んでいく父さん。
つまり、薬の過剰摂取。とりあえず命に別状なし。
「ば……っむぐむが!」
馬鹿じゃないの!と、叫ぼうとしたところで、背後から口を塞がれた。
顔だけ振り向いて見上げると、藤宮さんが私を羽交い締めにしながら、口を押さえている。
「まぁ、麻衣子。ここは病院だから、大声はやめような?」
苦笑する彼に、言いたいことがあるんだ、とめいいっぱい目で訴えた。
「うん。君はけっこう好戦的だし、たくさん言いたいこともあるだろうが、とにかく叫ぶのは無しだ」
オーケー。大きな声は出さないよ。それならいいでしょう?
小首をかしげて見せると、藤宮さんはふっと笑って手を離してくれる。
そして父さんを振り向いて息を吸い込んだ時、先に和志が口を開いた。
「姉ちゃん。その人は誰。どうして当然のように姉ちゃんを抱きしめてんの?」
口から手を離してはくれたけど、藤宮さんに羽交い締めにされたままの私。
そっと室内を見回すと、美夜ちゃんのワクワクした様子と、胡乱な顔をしている和志。
ちらっと横目に見えるのは母さんのニコニコ笑顔。
父さんは布団を引きかぶりながら、そっと様子を伺っている。
えーと。これは、私の弁解の方が先なのだろうか。
何て説明すればいいんだろう。
誰か教えてほしい。切実に。