次期社長の溺愛が凄すぎます!
「あの……どうかなさいましたか?」

徐々に心配そうになって、オロオロしていく彼女に、藤宮さんが吹き出した。

「大丈夫。麻衣子は照れているだけですよ。俺が可愛らしいと言っても、こんな反応はしないのにな」

「男性の“可愛い”は信用してませんから! お世辞はすぐにわかるんです!」

「お世辞ではないんだが……」

藤宮さんに呆れたように言われて、パタパタと顔を扇ぎながら落ち着きを取り戻す。

それから染谷さんオススメのメイクサンプルで化粧直しをして、しばらくメイクについて楽しく話し込んでいたら、藤宮さんがちょっとだけ難しい顔をしていることに気がついた。


「あ。ごめんなさい。話し込んじゃって」

「いや。さすがにメイクの話は俺はわからないから。だけど、そろそろ時間かな。染谷さんありがとう」

「ありがとうございます」

ペコリと頭を下げると、染谷さんも楽しそうに微笑んでくれた。

「またのお越しをお待ちしております」

外商は、なかなか敷居が高いと思うけど、染谷さんになら接客されたいなぁ。

着ていた服は綺麗にたたまれて紙袋に入れてもらった。

それを藤宮さんは二人分持ってくれちゃうから、また一悶着あったけど、宥められて個室を出る。
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