次期社長の溺愛が凄すぎます!
「それにしても、デパートの裏側にこんな部屋があるなんて知りませんでした」

売場を素通りしながら感心していたら、藤宮さんが訝しげに私を見下ろす。

「この間は何も言っていなかったじゃないか」

「……前は、ちょっと圧倒されちゃって。普段からこうやって買い物しているんですか?」

「いや。普段はラウンジは使わない。うちに来てもらってかな。麻衣子がうちに来てくれるなら、それでもいいけど」

いいはずがないだろう。何を寝ぼけたことを言っているんだ。

「ただ、今日のやり取りで、少しだけわかったことがあるな」

わかったこと?

何だろうと思って首を傾げると、少しだけ困ったように藤宮さんは眉を下げる。

「とりあえず、行こうか」

明確な答えがないままに、手を繋がれて歩きだした。

なんだろう。私の何をこの人は“わかった”と言うつもりなんだろう?

濁された言葉に不安を覚えながらも、私は黙って彼についていった。










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