次期社長の溺愛が凄すぎます!
ぐるぐるぐるぐる考えていたら、テーブルの上に置いていた手に温もりが重なってきた。

「麻衣子、怒られたいわけじゃないんだ」

「あまり、無駄遣いしないでくださいって言ったばかりじゃないですか」

「今日は飲み込んでくれとお願いしただろう? 予約取り消しも無駄遣いになる。次からは善処するから、楽しんでくれた方が嬉しいかな」

困ったような笑顔を見ながら肩を竦めた。

予約か……そうだよね、予約もなしにサンセットクルージングに来られるとは思わない。

「それならそうとおっしゃってください」

「いや。最初からそういうつもりで連絡していたんだが……まさかクリーニングに出すスーツ片手に出てくるとは思わなかったし」

まぁ。それは私のせいだよね。

「そもそも、デートを誘う方がどうかしてるんですよ。何故、私なんですか」

「何故……って、好きな女性でもない人をデートに誘う方がどうかしている」

「それもそうですけど」

パクンとオードブルを口にして、何気なく言われた言葉の意味に気がついて丸飲みした。

ゆっくり藤宮さんを見ると、彼はグラスを片手に、ニコニコしてる。

「ハッキリと言ってきましたね」

「すでに口説いてるのは知っているんだから、今さらじゃないか? 俺は君が好きだよ」

「……再会して、まだ数週間な気がするんですが」

数週間で人を好きになるもんなのか?
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