キミの取り扱い説明書~君が冷たくする理由~
けど、俺の思ってた以上に、相手は手強かった…。
2ヶ月後。
「あ、優愛ちゃん。それ俺持つよ」
「えっ、でも…」
「いいから!」
「…ありがとう」
ニコリとも笑わず、
愛想の無い、そっけない顔をしている彼女。
えっ…
ここって無表情になるとこ?
ここは、"ありがとう"って最高級スマイルだろ?
「ねぇ」
「ん~?」
「中山くんってさ、最低最悪な人間だよね」
「…はっ?」
いきなり何を…
「私、中山くんみたいな人だいっきらいなんだよね」
はぁっ!?
「いっつも人を見下したような言い方してさ」
えっ、
「い、いつ俺が見下した言い方してんだよ!?」
俺にはそんな事した覚えは、な…
「"イジメられる理由がある奴が悪い"」
「!?」
「"俺がちょっと優しくしただけで調子乗んなよ"」
「……」
な…なかったはず、なのに…
「そう言ってたのはどこのドイツだっけ?」
…もちろん、それは…俺だ。