キミの取り扱い説明書~君が冷たくする理由~
特に女子。
女子って陰湿だからなぁ、
見えない所で陰口言ったり、
コソコソと他人の物を盗んだりとかするんだろう。
で、我慢が限界に達した時、
イジメの対象にされたソイツは学校を辞めるんだろう。
そのイジメは、
俺のせい?でも、あるらしいんだけど…
そんなん知ったこっちゃない。
誰がイジメられようと、
学校を辞めようと、俺にはどうでもいい話だからな。
けどまぁ、転入生には優しくしてやらなきゃ。
ゲームは…
最初が肝心。
「相川さん。ここ、ここだよ」
少し大きめな声でここ、ここ。
と隣の席を右手で指差しながら
左手は彼女に振って見せた。
「あっ…そこか。ありがとう」
ニコッと笑った彼女は、
今度は迷わずしっかりとした足取りで
俺の隣の席に腰をおろした。
「これから宜しくね。…あ、えっと…」
「琥珀」
「へっ?」
「中山琥珀です。これから宜しくね、優愛ちゃん」
俺が満面の笑みでそう言えば、
「あっ、う、うん∥∥」
うん。やっぱり思ってた通りの反応だ。
彼女は頬を少し赤く染め、目線を反らした。
ほらな。女ってバカな生き物。