私の運命、変えてみせます!


そなやりたいということ、それはーー




もう一度あの世界に戻りたいということ。




この世界の社会で自分を売り込むのも間違いでも何でもないが、私は腑に落ちない彼との別れをどうしても変えたかった。


社会に出てからというと、その心の引っかかりが邪魔になって仕事に専念できないような気がして、内定を貰った会社を辞退させてもらった。


それくらい私の中では、あの世界が大きくてあの世界で自分をもっと好きになりたいとそう思ってしまったのだ。


夢のように忘れることなんかできなくて、日に日にあの世界での思い出たちが輝いて私から離れなくなる。


どう努力していいのか分からないけれど、生活費だけは維持出来るように今のアルバイトは続けるつもりでいる。



「宛のない私の冒険のはじまりはじまり……なんちゃって」



私は、あの世界に戻ったら今度こそ自分の気持ちを伝えたい人がいる。


だから、この冒険は私にとって大切な冒険になる。


前みたいにスライム討伐もできるようになったんだから、ゆっくり進んでいこう。


変わった私ならきっと大丈夫、できる。


確かなものはないけれど、自分に自信があるんだからこの自信を糧にするしかない。


中庭で一人決心を固め、力強く歩き出す。





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