エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
「初めまして、小松と申します。本日は、お忙しいなか、お時間をいただきありがとうございます」

名刺を差し出し挨拶をすると、高野さんは奥へと案内してくれる。ドアがあり、その向こうには六畳ほどの休憩室があった。

小さなシンクやトイレもあり、テーブルにはポットが置いてある。高野さんは、食器棚からカップを取り出すと、インスタントコーヒーを入れてくれた。

「小松さんは、先週までここに入院されてたんですってね。もうお体はいいんですか?」

バイブ椅子に座り、高野さんが入れてくれたコーヒーを口にする。

「はい。堂浦先生のお陰で、すっかり良くなりました」

そう言うと、高野さんは「ふふ」っと笑った。

「堂浦先生は、本当に患者さん目線でしょ? 腕がいいだけじゃないのよ」

「はい……。本当に、そう思います」

売店で働いている高野さんでさえ、先生の優しさを分かっているのに、私はまるで気づけなかったのだから情けなくなる。

「いつだって、患者さん一人一人を、しっかり見てくれているのよ」
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