エリート外科医と過保護な蜜月ライフ
弾みで彼の胸に顔が埋もれる。そして、ギュッと抱きしめられた。

「俺は、こうやってきみと恋人同士になれて、それだけで満たされてる。他のことは、なにも気にならない」

「先生……。どうして、そこまで私を?」

胸を高鳴らせながら、私は先生に体を預ける。広くて大きな胸から、彼の温もりを感じていると、離れたくないと思ってしまっていた。

「だんだん、きみが気になっていた。入院したてのときは、心配しかなかったけど。そうだな……きみが前向きに考え始めた頃から……」

「あのときから……ですか?」

「ああ。それまでとは変わって、今度は頑張りすぎるだろ? 無理しすぎていないか、久美のことが気になって仕方なかった」

知らなかった……。入院中、先生がそんな風に考えてくれていたなんて。初めて知った彼の本音に、私の心はさらにときめいた。

「嬉しいです、先生……。そんなに、気にかけてくださっていたのが」

そう言うと、先生に優しく頬を触れられる。さらに高鳴る胸を感じながら、彼を見つめた。

「退院のとき、オペが入ってきみを見送れなかったろ? あのときから、ずっと気になっていたんだ」
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