続*もう一度君にキスしたかった
つい、と視線を落とせば、つい数瞬前まで男の子と遊んでいた翔くんが私のカーディガンの裾を引っ張って、まん丸い目がこちらを見上げていた。
愛い。
とてもかわいい。
ちっちゃい子ってどうしてこんなに可愛いんだろう。
間宮さんに似て、物怖じしない性格なのだろうか。
だけどさっきまでの元気がなくて、どことなく不安げだった。
間違いなくパパを探しているんだろう。
居なくなったらすぐに気が付くなんて、やっぱり子供って敏感なのかもしれない。
「翔くん? ごめんね。パパね、今お電話してて」
腰に絡んだ朝比奈さんの手を外し、翔くんの目の高さまでしゃがみ込む。