続*もう一度君にキスしたかった
見上げる私を、彼の慈しむような瞳が見おろしている。
そっと優しく髪を撫で、指で梳き、私の蟀谷《こめかみ》をくすぐると頬を包んだ。
目を閉じると、瞼に額と順に唇が触れたかと思えば。
「真帆、愛してる」
柔らかな低音が耳に響き、唇が重なった。
いつもに増して丁寧に、浅いキスからゆっくりと唇を湿らせて、それから角度を変えて深く合わさる。
……私も、愛してる。
囲わなくても、手を離しても大丈夫。
私は望んで、貴方の傍にいます。
【君キス2】
END


