YELLOWmajic
その日の帰り道
いつもと同じように部員5人で一緒に帰る。
実祈・愛子(あいこ)・稜(りょう)・琉璃(るり)・うちの5人。
でも実祈と琉璃は逆方面だから途中までしか一緒じゃない。
「ばいばーい!」
「またねっ」
そんな声が飛び交ってからすぐ、人通りの多い道へと進む。
学校のそばは割りと交通量が多い。
朝はいつも人が立っていてくれているが
流石に下校時はいない。
「稜は上手くいってるの?」
「あ・・うん。一応はね。」
「どういうこと?」
「もう別れちゃいそうなんだよ。愛が尽きたみたいなの。」
「いいの?分かれちゃっても。」
「向こうがそうして欲しいって言うならね。」
分からないよ・・
好きだから付き合ってたんじゃないの?
なのに"向こうがそうして欲しいって言うなら"って・・
「そういうものなの?付き合うって。」
「何?急に。」
「うちはまだ人と付き合ったことないからかもだけど・・好きなのに別れちゃってもいいの?」
「違う・・・好きだからだよ。」
「・・・?」
「菜槻には分からないかも知れないね。でも、好きな人に幸せになって欲しいなって思うことないの!?」
「ないわけないじゃん・・。」
「そういうことなんだよ。」
「自分の気持ち押し殺すような感じでいいの!?」
「いいの・・!そうじゃなきゃやってられないでしょ・・。」
「・・・稜がそれでいいなら、何も言わないよ。ごめん。」