釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~


だけど、目があった瞬間、舞い上がってしまった私は、パニックになって

飲んだことないないワインを一気に飲み込んだ。

瞬間

「そんなに慌てて飲んだらっ・・・」

響君の慌てた声色が聞こえて

視界が一気に勢いよく回って

真っ暗になった




**********





心地よい風が頬をくすぐるのと、酷い頭痛で目を覚ますと、私の顔を心配そうに覗き込んでる響君の顔が見えた。


「良かった・・・」

目が合うなり頬笑む響君。

「・・・此処は?」

酷い頭痛に、頭を抱えながら体を起こすと、大きなベッドの上に私は居た。


「レストランの近くのホテルだよ。急遽だったから、空きのある部屋がここしかなくて。」


「ごめんね・・・迷惑かけちゃった・・・」

いくら好きな人と会えたからって舞い上がり過ぎた。

私のほうが年上なのにこんな失態・・・

うんざりされてしまったかもしれない。

「迷惑をかけられたなんて思ってないよ。

ごめんね。

彩葉ちゃんのこと、緊張させちゃったんだよね。

張りきり過ぎちゃって俺の方が謝らなきゃいけない。」

水の入ったグラスを渡してくれる。


なんとなく

響君がもしかしたら女慣れしてる人なのかもしれないと、嫌な風に考えてしまう。

だって

あんな高級レストラン。

空きの関係と言っても、直ぐにこんなホテルの一室を借りたり

普通だったらヒいてしまうような私の行動を自分のせいだなんて・・・

なかなか言えないしできないことだよ。




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