釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~
だけど、目があった瞬間、舞い上がってしまった私は、パニックになって
飲んだことないないワインを一気に飲み込んだ。
瞬間
「そんなに慌てて飲んだらっ・・・」
響君の慌てた声色が聞こえて
視界が一気に勢いよく回って
真っ暗になった
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心地よい風が頬をくすぐるのと、酷い頭痛で目を覚ますと、私の顔を心配そうに覗き込んでる響君の顔が見えた。
「良かった・・・」
目が合うなり頬笑む響君。
「・・・此処は?」
酷い頭痛に、頭を抱えながら体を起こすと、大きなベッドの上に私は居た。
「レストランの近くのホテルだよ。急遽だったから、空きのある部屋がここしかなくて。」
「ごめんね・・・迷惑かけちゃった・・・」
いくら好きな人と会えたからって舞い上がり過ぎた。
私のほうが年上なのにこんな失態・・・
うんざりされてしまったかもしれない。
「迷惑をかけられたなんて思ってないよ。
ごめんね。
彩葉ちゃんのこと、緊張させちゃったんだよね。
張りきり過ぎちゃって俺の方が謝らなきゃいけない。」
水の入ったグラスを渡してくれる。
なんとなく
響君がもしかしたら女慣れしてる人なのかもしれないと、嫌な風に考えてしまう。
だって
あんな高級レストラン。
空きの関係と言っても、直ぐにこんなホテルの一室を借りたり
普通だったらヒいてしまうような私の行動を自分のせいだなんて・・・
なかなか言えないしできないことだよ。