釣り合わない!!~溺愛コンプレックス~
「な、なんですか⁉」
「貴方、佐野彩葉さんよね?」
「そう・・・ですけど」
「そう。やっぱりね。中に入らせて貰うわよ」
私を押し抜け強引に中に入ろうとする女性を、慌てて止める。
何⁉
こんなぼろアパートに新手の強盗⁉
「ちょっと・・・警察呼びますよ?」
「警察を呼びたいのは私の方よ‼」
物凄い剣幕で私を睨み付けた彼女と、暫く睨みあいが続いたが、ふと、視線を逸らした彼女が部屋を見渡し「佐野彩葉。私は貴方に話があるの。黙って客間に通しなさい。」と、偉そうに言い放った。
「・・・客間?」
「そうよ。客間。」
客間と言われても・・・6畳2間の私の部屋に客間などあるわけ無い。
「此処が居間ですけど・・・?」
「・・・・ゴミ置き場じゃなくて?」
失礼な・・・。
確かに狭いしおんぼろだけど、掃除だけは毎日している。
「やっぱり警察呼ぶ!!」
「待ちなさい。貴方、私を誰だと思ってるわけ?
さっきから、失礼な事を言ってくれてるけれど」
「初対面なんだから知るわけないじゃないっ!」
この外国人女は私を誰かと勘違いしてる?
早くお帰り戴かなくてはならない!
「まぁ・・・100歩譲ってここが居間でもいいわ。
早く話をしましょう」
偉そうに、テーブルの周りに置いてあった座布団4枚を重ねてどっかりそこに座る彼女。