社長は今日も私にだけ意地悪。

トラブルもなく、番組は中盤に差し掛かった。

「RED searchさん、そろそろ会場へお願いしまーす」

楽屋までスタッフさんが呼びに来てくれて、四人はそわそわしながらも楽屋を後にした。

頑張って……!
何度も直接口にすると、応援というよりもプレッシャーになるだけかもしれないと思い、心の中で強く願った。


進行はここまでは予定通り。どうかこの後もトラブルなく進行していきますように。


私も、少ししてから楽屋を出て会場に向かった。勿論、メインステージの方ではなく、裏方のスタッフ達と一緒にカメラの死角となるステージの裏側から彼等を見守る。


しかし、もうすぐ出番というところで、何やら周囲の番組スタッフ達がバタバタし始める。

何かあったのだろうかと思い皆が集まっているところに行ってみると、城田さんが頭をぐしゃぐしゃに掻きながら明らかに不機嫌且つ困った様子だった。


「long riverが歌わねぇってどういうことだ!」


え? その言葉に、思わず私まで目を見開いて驚いてしまう。


すると、城田さんと話していたlong riverの通訳の女性が説明をし始める。
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