キミはずっと、かけがえない人



私は、どうしたらいいのだろう。



「亜依」

「えっ?」

「クリスマスは空けといて」

「……は?」



今の話しから、何でクリスマス?

クリスマスは、来月の話しだけども。



「お願い」



今まで見たことがないような真剣な顔で言われる。

そんな顔を見たら、頷くしかない。

元々特別な用事はないし、友達は旦那さんとだし。

誰かと過ごす予定なんてなかった。

まぁ、大人になったらあまりクリスマスなんて関係ない。

平日なら当然仕事なんだ。


でも、そこまで真剣な表情してまでお願いするようなことだろうか。

クリスマスに、さっき言っていた必要なことでも話すのだろうか。

そうなると、何を話されるのか分からないから怖くもあるんだけど。

だけど、彼はそれ以上何も言わない。

聞ける雰囲気でもない。

仕方なく、クリスマスを待つしかないらしい。




< 102 / 210 >

この作品をシェア

pagetop