キミはずっと、かけがえない人



もう、どうしたらいいのか分からない。

ここにいたいけど、じいさまが怖いなんて。



「難しいこと考えているだろ」

「え?そんなことないけど……」

「じゃあ、眉間にしわ寄せるのやめろ」

「あ、ごめん。そんなつもりはなかった」

「難しいこととか、何も考えなくていいから」

「え?う、うん」

「亜依はただ、笑っていればいいから」

「んー……分かった」

「だから、お風呂一緒に入ろうか」

「うん。……ん?は?何、言って……」



流れで頷いてしまったけど、頷いてはいけないことを言われている。

彼は彼で、間違ったことは言っていないと、にっこり笑っている。



「全部見てるんだから、今更恥ずかしがることないだろ」

「イヤイヤ、そういう問題じゃないからっ」

「じゃあ、どういう問題?」

「……何もしない?」



そう言えば、そんな訳ないって風に笑っている。

だから、嫌なのにっ。




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