キミはずっと、かけがえない人



正直、私だって正社員ではない。

だから、圧力をかけられて辞めたって、次を探せばいいだけのこと。

なんら、今までと変わらないのだ。

会社に迷惑はかけるだろうけど。

イヤ、派遣会社に圧力をかけられるのだろうか。

それでも別に、私には関係ない。


そう思いながら店を出ると、両親が追いかけてきた。



「いいの?」



そう聞くと、両親は頷いた。

そしてそのまま、ホテルを出て車に乗り込んだ。



「……アンタも強気だね」



車に乗ったとたん、母親が言った。



「だって、好きでもないヤツと結婚なんて嫌だし。誰かに強要されるのも嫌」

「そうだろうね。相手が佑哉くんだから、どうかなとは思ったんだけど」



私たちの過去を、当たり前のように両親も知っている。

だから、そんなことを言うのだろうけど。




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