キミはずっと、かけがえない人
私は、付き合うのも考えるけどなぁ。
以前、子持ちを紹介されたけど躊躇ったし。
「諦めろ。誰かを身代わりにしたところで、湖陵の関係者は亜依だけなんだから。代えはきかないよ」
そう言ったかと思えば、あごを支えたままの指を少しあげて、彼の唇が私のソレに触れた。
「ちょっと、何してっ……んっ」
すぐ離れたから文句を言ったものの、またすぐに塞がれる。
離れたくて胸を押すけど、離れてくれない。
一体、何がしたいのか分からない。
さっき、彼が言っていたことは本当のことだ。
長年片想いしていたのは私の方。
でもなぜか、付き合う時の告白は彼だった。
振ったのも彼だけど。
だからと言って、彼のことをよく知っている訳ではない。
付き合いが長かった訳ではないし、見ていただけだ。
しかも、ここ14年は1度も逢っていないのに。