キミはずっと、かけがえない人
何を言っているんだと思いながら目線を下にさげると、彼の手は私の胸を捉えていた。
ましてや、触れるというより、服の上からだけど揉んでいる。
「イヤ、ちょっと!どこ触ってんのっ!」
思いっきり振り払ったら、簡単に外れた。
「だって、俺のもんでしょ」
「違うわっ」
「亜依も諦め悪いな。こんな状況になっているのに」
「諦めも何も、人の言いなりになる訳ないでしょ。結婚相手は自分で決めるわ」
どこかのお嬢様じゃないんだから、一生を共にする人ぐらい自分で決めたい。
それこそ、指図なんてされたくない。
「もう、寝るから」
これ以上話していても仕方ないから、自分の荷物が置かれている部屋へ行こうと立ち上がる。
けれど、すぐに崩れ落ちてしまった。
「あ、れ?」
おかしい、足に力が入らない。