キミはずっと、かけがえない人



お昼過ぎて起きると、なぜか彼が一緒に出掛けようと言い出した。

一緒に住み始めてから、一緒に出掛けるなんて1度もなかった。

外食はあったけど、こんな明るいうちから出掛けるなんてなかったのに。

急にどうしたと言うのだろう。


どこへ行くのかと思えば、隣町のショッピングモール。

これって、普通のデートじゃないんだろうか。

そんな疑問を持ちつつも、自然と手を繋いで歩く。

一瞬驚いて放そうとしたけど、放れなかった。

私は、人に見られないかドキドキしているのに、彼はお構い無し。

それどころか、楽しそうだ。



「ねぇ、急にどうしたの?」

「何が?」

「今まで一緒に出掛けるとかなかったじゃん」

「亜依が慣れたみたいだし。俺は、ずっと一緒に出掛けたかったけど」

「え?」



この人、本当に何を考えているんだ。

全然分からない。

もう、考えるだけ無駄なのかもしれない。




< 81 / 210 >

この作品をシェア

pagetop