キミはずっと、かけがえない人



「じいさまはそうでも、アンタにはあるでしょ。他の選択肢」

「俺に?俺にあると思う?」



じっと私の顔を見ながら、意味ありげに言う。

なぜ、そんな風に言うのか。

普通に考えてあるでしょ。

この人、前以上に何を考えているのか分からない。

突き放したのはそっちなのに。



「大丈夫。もうすぐだから」

「……もうすぐ?」



何を指しているのか分からない言葉に、私は首を傾げる。

なのに、彼はにっこり笑ってそれ以上何も言わせまいと、私の唇を彼のソレで塞ぐ。

しかも、ヤバイことにそれはどんどん深くなっていく。

息苦しくなったところで彼の胸を叩くと、あらためて裸だったことに気づかされる。



「そういえば、まだ裸だったな」



そんなことを言いながら、私がくるまっている毛布をかきわけながら体に触れた。

しかも、それはただ触れるというだけではなく、まさぐっている。

あきらかに、手つきはイヤらしい。




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