エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「素敵なお仕事ですね。お母さま、きっと喜ばれたと思います」
「ありがと。けど、新しいパジャマを差し入れすると、もったいないから着られないって言ってたんだよね。喜んでくれてたのかな」


彼はそのときのことを思い出しているのか、微かに笑みを浮かべている。

お母さまのその気持ちは、よくわかる。
私だって、このワンピースに袖を通すのがもったいなかったもの。


「もちろんですよ。翔さんの優しい気持ち、伝わっていたはずです」
「そうだといいなぁ。実は、母が亡くなった直後はデザインもできなくなって、俺もこれで終わりかなんて思ったんだけど、俺のことを一番応援してくれてたのが母だったと思いだして……。そこから一発逆転ホームラン。とにかく自分の信じた道を進もうと走り始めたら、すべてがうまくいきだした」


お母さまに会ってみたかったな。
亡くなってしまったのが残念だ。
< 131 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop