エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
それを聞いた瞬間、頭からつま先まで電流が走ったような衝撃を覚える。


「翔さん、もしかして……」
「もちろん、砂羽のため。砂羽に着てもらいたくて作ったんだよ」


こんな贅沢があるだろうか。

業界内では、ブランピュールのトップデザイナーである彼のデザインは、商品化すれば必ずヒットし、巨額の利益を生み出すとまで言われている。

その彼が、私だけのためにデザインし、おまけにこの部屋にあるということは、おそらく自分で作ってくれたんだ。

しかも、峰岸織物の布地を使うという粋なはからいまで。


「どうしよう。うれしいです」
「どうしようって……着てくれるとありがたい」


彼はクスクス笑う。


「もったいなくて着られないです」
「あはは。母と同じことを言うんだな。また作るさ。砂羽がいてくれればいくらでもインスピレーションが湧いてくる。明日、それを着てデートしよう」
「はい!」


彼は私に幸せを運んできてくれる。自然と顔がほころんだ。
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