エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
そうは言うけど、お財布に余裕もないよ?


「か、翔さん。私はいいです」
「いいから」


彼は強引に私の手を引き私をエスカレータに誘導して上の階へと進む。

そして、ブランピュールと同じように有名人御用達だという高級シューズショップで、とんでもない値段のパンプスを選んでくれた。

シンプルな形のそれを試し履きさせてもらったが、どこにもあたるところがなく快適で、ヒールが太いわけではないのにぐらつくことがない。

なんだか職人の技術が集結されているような商品に出会えてうれしくなる。

でも、十万を超えるそれを買う余裕なんてどこにもない。


「砂羽はいつも足を痛そうにしてるから。ここの靴は見た目だけじゃなく、履き心地も最高だ。ちゃんとメンテナンスもしてくれる」


そうかもしれないけど、無理なものは無理!


「翔さん、私買えません」


小声で伝えると、「俺が買うから気にしない。これにしよう」と店員にカードを渡してしまう。
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