エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「で、その八坂が、ホテル内のイタリアンはレベルが高いって勧めてくれて。砂羽と一緒に来たかったんだ」


なんだか翔さんが私のことばかり考えてくれているようで申し訳ない。
昨日のフレンチも、さっきの買い物も。そして、洋服も。


「あれ、どうかした? イタリアン、嫌い?」
「いえ、そうじゃなくて……。すごくうれしいんです。でも、私はなにもお返しできなくて……」
「そんなことを気にしてるの? 砂羽は一緒にいてくれるだけでいいんだ。それで、俺の押し付けるお節介に笑っていてくれれば俺は幸せなんだよ」


『押し付ける』なんてとんでもない。
思いきり首を横に振る。


「言っただろ。砂羽のことは甘やかしたいんだよ」


彼は優しく微笑み、私の背中を押し促した。
エレベーターに乗り込むと、彼は再び口を開く。


「でも、砂羽。俺が前に言ったことを覚えてる?」
「なんでしょう」
< 143 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop