エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「俺、好きなものは先に食べるタイプだから。特に、肉とエビね。取られないようにキープして?」


彼が思いがけないことを言い出すので、口元が緩む。


「えっ、ダメですよ! 私も好きですから」


彼はきっと緊張気味の私を和ませてくれたんだ。

翔さんのエスコートで五十三階にあるレストランの個室に入ると、大きな窓から海が見える。
幸い天気がいいので、揺れる水面が太陽の光をキラキラと反射させていて、実に美しい。


「わー、ここも素敵」
「そうだね。来てよかった」


優しく微笑む彼は、コースを注文してくれた。

今日は彼も車なので飲めず、炭酸水で乾杯をしたあと、前菜に早速エビが登場だ。


「エビとホタテのクルードでございます」


どうやら『クルード』というのは“生”を示すらしく、お刺身のようなものだ。
もちろん味付けはオリーブオイルやレモンなどでされていて、お刺身とは違うのだけど。
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