エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「よろしくお願いします。このブラウスはブランピュールの代表的な商品のひとつですので、絶対に欠品は許されません。峰岸織物さんにもそのあたりをご理解いただければと」


少々刺々しい言い方ではあったけれど、彼女が真摯に仕事に向き合っている様子が伝わってくる。


「承知しております」
「それと先日の生地ですが、協議の結果不採用です。他社に決まりました。それでは失礼します」


そう言い放った稲田さんは、面会していた部屋をそそくさと出ていってしまった。

不採用には慣れているし、ブランピュールでも過去に何回もこういうことはあった。
だけど、胸をえぐるような冷たさを含んだあの言い方は、堪える。


「はー、また頑張ろう」


とはいえ、落ち込んでいる暇はない。
気合を入れなおし、次の会社へと向かった。
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