エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
『ゆっくり進む』ってつまり、アレ、よね……。
キスだけで頭が真っ白になってしまう私に最大限の配慮をしてくれているのだろう。


「あっ、あのっ……」


どうしたらいい? 
心臓が暴走するのは止められそうにないけれど、本音を言えば、私も彼ともっと一緒にいたい。


「えっと……」
「ごめん。無理強いするつもりはないんだ。それじゃあ、いつか一緒に暮らそうな」
「今が、いいです」


私を気遣い、自分の意見を撤回してくれようとする翔さんを前に、とっさに口走ってしまった。


「砂羽?」


彼は私の顔を覗き込み、唖然としている。


「あのっ、えっと……今からでも、いいですか?」
「もちろんだ。だけど、無理してないか?」
「ドキドキしすぎて心臓が止まりそうです。それだけが困ってます」


正直に告白すると、彼は一瞬の間のあと「あははは」と声を上げて笑う。
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