エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
「実はあの頃、請け負った仕事が多すぎて忙しかったせいか、デザイン画が描けなくなっていたんだ。でも精いっぱい未来の可能性を探っている砂羽を見ていたら、目の前に積まれた仕事にばかり目がいって、成功する明日を想像できなくなっていることに気がついた」


次々とデザイン画を描いていく彼を見ているからか、描けない姿を想像できない。


「で、ブランピュールが世界に羽ばたいていくことを考えるようにしたら、どんどんインスピレーションが湧いてきて、スランプはあっけなく終了」


彼はお茶目に言うと、白い歯を見せる。


「私、そんなに役に立ったんですか?」
「うん。それに、砂羽は峰岸織物の技術に絶対的な信頼があったから、あんなに必死になれたんだろ? それを見ていたら……部下にとって俺も、そういう存在にならなくてはと気持ちが引き締まった。一ノ瀬のデザインだから、自信をもって売れると言ってもらえるようにね」
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