エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
奈央はすぐに異変に気がついてくれて、『とにかくうちにおいで』と言ってくれる。


奈央はひとり暮らしをしている。
休日は彼氏がよく遊びに来ると聞いていたのでためらったものの、どこにも行くあてのない私には救世主だった。


タクシーを捕まえ、奈央のマンションについたのは、それから三十分後。
チャイムを鳴らすとすぐに出てきてくれた。


「砂羽、どうしたの?」


なんとか泣き止んでいたのに、彼女のひと言で顔がゆがんでしまう。


「うん……」
「とにかく入って」
「彼は?」


日曜だからいるんじゃないかと思ったけど、気配がない。


「砂羽の一大事なんだから、そんなこと気にしないの」
「ごめん。もしかして追いだしちゃった?」
「だから、今は砂羽」


さっきの電話でなにも事情を話さなかったのに、奈央は一大事だと気づいてくれた。


「ありがと」


八畳ほどの部屋に入ると、座布団を出してくれた。
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