エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
そういうものなのかな……。

私は翔さんしか知らない。
彼は毎日のように愛を囁いてくれるから、それが当たり前だと思っていた。

だけど『待ってる』と言ってくれたのは、本当にうれしい。


「そっ、か……」
「さて、惚気大会でもしますか。でも、戦う前から負けそう……」


しょげてみせる奈央がおかしくて、クスッと笑ってしまった。



翌朝、私は奈央に洋服を借りて会社に出社した。
しかも貸してくれたのは、翔さんが奈央のためにプレゼントしてくれたロイヤルブルーのフレアスカートだった。

それをチョイスした奈央は、出かける前に「まだ帰れなかったら、今晩もおいで」と声をかけてくれた。

つらい夜になると覚悟していたのに、彼女のおかげで泣かずに眠ることができた。



「おはよ」

事務所に入る前に深呼吸して笑顔の練習もした。
やはり母に余計な心配はかけたくない。
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