エリート社長の許嫁 ~甘くとろける愛の日々~
拒否しないと大変なことになる!と我に返り訴える。

峰岸織物の白無垢がここに存在することは、涙が出るほどうれしい。
彼が私の気持ちを慮って、おそらくこっそり用意してくれたことも。

でも、プレスリリースって、マスコミが来るってことでしょ? 
ドレスはプロのモデルなのに、どうして和装は私なの?


「白無垢は本当にうれしくて……。なんとお礼を言ったらいいのかわかりません。だけど、ブランピュールの大切な発表の場に出るなんて……」
「お礼なんていらないよ。俺も砂羽の白無垢姿を見たかったんだ。それと……」


彼はテンパりすぎてキョロキョロしてしまう私の頬を両手で包み込み、視線を合わせる。

焦げてしまいそうな熱い眼差しに、鼓動が勝手に速まっていく。


「この白無垢は、砂羽でなくちゃダメだ。ただ纏うだけなら他のモデルでもできる。でもこれは、峰岸織物の歴史と技術を世界に発信する大切な機会。それを一番理解している砂羽がその情熱を伝えてほしい」
< 308 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop